4連休

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4連休が終わり、東京からの人の動きが増えたことやGO TO キャンペーンの成果もあって京都も久々に多くの観光客でにぎわったことはご案内の通りです。

しかし巷間指摘指されているように、せっかく減ってきた感染者が再び増加していくのではないかと危惧されていて、高齢者の我々は3蜜を避けた行動をして居りました。

ただにぎわったのは飲食宿泊関係で、物販は大したことが無いという声が聞こえてくるのは、その高齢者が動かないというところにも原因があるようです。

キモノ業界でも色々店外催事をされても集客がいまいちのところが多いようで、苦境は続いています。

キモノを今年買わない人の言い訳は着て行く場所や機会が無くなったということです。

近年キモノを普段着的に着る人も増えてはいますが、今も昔もキモノを着る動機は晴れの席での装いなのです。

ところが今年は婚礼も種々の祝い事もすべて中止、あるいは観劇などの着る動機も、最近やっと活動し始めたとは言え、ほとんど中止でしたし、特にキモノ着用に大きな影響のある茶道の稽古が大半止まっていたことは痛手でした。

果たしてどのように経済が回復していくかはわかりませんが、こうしたことをきっかけに文化はお聞く変質し、キモノの文化もその潮流を免れないだろうと予想されます。心配なのは生産現場の悲惨な状況です。

9月も日が経つほどに、朝晩涼風も吹き、秋の虫の声が聞こえる頃となってなって参りました。新型コロナヴィールス感染者もやや落ち着きが見えてきましたし、
重症化する人も少なくなって、後はワクチンや特効薬の開発が待たれますね。

前回7月に催事をさせて頂いてもう2ヶ月になろうとしていますが、キモノ業界の低迷は深刻で、物作りの現場は超閑散状態です。そのあおりを受けて白生地の2大生産地の丹後、長浜共に最盛期の0.5%位しか生産がなく、このままでは当然廃業が続出して行くのは必至です。

少量といえども新しいキモノ作りをしていかなければ、本当に早晩本物の友禅のキモノの生産が、キモノ文化の継承が途切れてしまいます。

私も使命感から手をこまねいているわけにも行かず、10月には私的な用事で東京にも出ますので、再びミニ催事を下記の要領で開催いたしたいと思います。

  とき 10月17日(土)12時から
     
     10月18日(日)10時から10時から

  ところ 銀座東武ホテル地下1階タブローの間  03-3546-0111

      東京都中央区銀座6-14-10

     例によって来場御希望の方はご都合をお知らせください。

私どもの物作りは大変時間が掛かりますので資金が寝ることになり、頑張って作ると資金繰りが大変です。今はそれほど多く生産するわけにも参りませんが、それでも今ある作品をお金に変えて行かないと新しいモノづくりができませんし、色々な理由もあって廃業の憂き目にあう可能性も否定できません。

今回は出来るだけリーズナブルにお買いいただけるよう、2割からものによって5割引きで販売するつもりです。(一部除外品もございます)

私がどれだけ長くこの仕事ができるかどうかは、ひとえに皆様のお力にかかっております。

どうぞこの機会に是非おいで頂ければ幸甚です。

帯の方も梅垣さんの御無理を言っております。

9月に入り

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前回の泰三の会が7月半ば過ぎでしたが、もうはや9月ともなってしまいました。
しかしながら状態は相変わらず改善の様子がなく、盆明けの展示会なども不調のところが多いようで

この先秋の実需期にどうなるのか暗中模索の状態が続いているとは言うものの今のところ幸い幸いにも倒産の噂も聞こえてきませんが、水面下で廃業が増えているのは確かで、やはりこのコロナの影響は小さな物では無いでしょう。

ただ緊急融資で資金繰り繋いだところも少なくないのでその効果が切れる10月以降が心配です。
ところでこの9月に入っても猛暑が去年以上に続き、まだまだ夏物が活躍していますが、
SNSを見ていると浴衣姿、それも夏物のキモノとして、襦袢を着て、帯締め帯留めまでして帯揚げまでしていて、本来の浴衣のTPOを外した着方がとても増えてきて、それもかなり前の物などを着られると、やや複雑な心境です。
キモノ着用のTPOが益々崩れていくと作り手はとても困ります。

普段着は自由に着たら良いと言うことには賛成ですが、段々拡大解釈されて、いわゆるプロトコールがなくなるのは大変です。

こうしたことは売り手の良識や見識に掛かっていることは口を酸っぱくして言っていますが、周りにキモノをよく着ている人がいてもその人も知ったかぶりでろくでもない呉服屋の言ったことを鵜呑みにしていることもままありますので、まずは自分でお勉強されることをお薦めしますし、分からないことがあればお聞き下さい。
この暑さでは単衣はなかなか出番がなさそうです。

B to C

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まだまだ暑い日が続きますが、お元気にお過ごしの事とお慶び申し上げます。

新型コロナヴィールスによる経済減速と共に熱射病への恐れから,特に高齢者が外出しないので明らかに消費が落ちています。どうも過剰な恐れのような気もしないではありませんが、可処分所得の高い高齢者が動かないことは大きな影響があることは否めません。
キモノへの需要も大きく落ち込み、展示型販売を主としていた店は特に影響が大きく、来客が極端に少なく大苦戦です。
リサイクル店も同様らしく、キモノそのものへの需要が落ちたと言うよりは、種々の事情で来客が無いと言うことが原因だろうと思いますので、潜在的なキモノへの嗜好が急激に落ちたとは考えたくはありません。
とはいうもののこの状態が一体いつまで続くのか、まさに暗中模索の状態ですが、ただ一言で言えることはかつてと同じようには出来ないだろと言うことです。

実はキモノ業界は20年以上前に多くの倒産があり淘汰の波を被ったのですから、当然のごとく構造改革が迫られていたのだと思うのです。
つまり業者都合の販売ではなく、真に消費者の側に立ったいわば当り前な商いです。

Tという大きなチェーン店が倒産したときが1つの転機でした。展示会でとんでもない値をつけて高額の長期ローンを組ませるという詐欺の様な商法が、自殺者も出たりで行き詰まりあっという間に倒産して一時期社会問題になり高額なローンが組めなくなったのですが、ここの商いのお先片棒を持っていた京都の大手問屋共は反省するどころか、自分達は被害者だと言うばかりで、室町の大手問屋の無能さ、見識の無さに呆れかえったものです。
その後も詐欺的ビジネスモデルを他のチェーン店で展開する始末で、その無策無能ぶりは全業種中最悪で、人材の劣化も著しいのです。

こうした現実を見て私は作り手を守るための流通を再構築するしかないと言う強い思いから、業者間取引から直接消費者に販売するいわゆるBtoCへの転換を多くの方々のお力で成し遂げたのです。

馬鹿な流通業者よりモノを知る私が最前線に出る方が正義だと言う思いでしたし、他の同業者にもアンテナショップを持つことの意義を説いたのですが、流通を変えることになる勇気が無く、結局高級呉服の世界では当社だけに終わってしまったのですが、今頃になって業界の若手はそうしたい、そうしなければ食べていけないと考えている者も少なくありません。

この間の日曜に有名な老舗問屋が本社1階にアンテナショップをオープンしましたが、デパート呉服の衰退やあまりに問屋にリスクを被せてくることへのアンチテーゼかも知れませんが、私に言わせるとおそすぎたきらいがありますし、誰が販売となるかも問題です。

とは言え立ち上げた以上収益改善に寄与して長く続けて欲しいものです。
最盛期の2%しか生産がない状況下ではもう物の量を追い求める必要もなく、つまりは作り手と売り手だけで良いわけですし、作り手が売り手になればもっと良いというのが持論です。
では小売屋が要らないかというとそんなことはないのですが、すべて借り物だけで展示会の作り手や問屋に売らせて奥でテレビ見ている様なところはご退場頂いた方が世のためですが、ちゃんと勉強してリスクを張って好みのものを仕入れたり作らせてそのファンづくりをしているようなところは残って欲しいのです。

本音で言えば作り手は作る事だけに専念したいですし、作り手を生かすも殺すも売り手の責任です。コロナ禍で改めて初心に返り正しい商いに精を出して頂きたい物です。

キモノ警察?

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今年はあっという間に盆休みも終わり、コロナと酷暑で我々高齢者はこれと言ってどこに行くこともなく日が過ぎて行きました。

ある意味暇なものだからネットでキモノのことについての投稿を色々見てみると、私には理解できないものがあります。というか時代が変わって解釈が変化したのかなと思ってしまいます。
いくつもあるのですが、最近浴衣に襦袢を着たり、帯締め、帯揚げまでしてある写真が多いのですが、もう当たり前のようになっていて、浴衣が夏のキモノとして本来の用途とは別に認知されているのでしょうし、多くの人に知識や認識が広まれば、それが常識となっていくでしょう。

また過日色無地に紬の衿はどうでしょうかというわが常識ではひっくり返りそうなことが投稿されていて、その方は色無地を何枚も持っているけれど全部紋が入っていないそうです。
従来の常識では色無地はセミフォーマルだから、紋を一つ入れておけば祝いの席に着て行けるという事ですから、私は色々その時に紋の話などもさせて頂いて、あまり紋が目立つのは嫌だとおっしゃるときは、陰紋で、共色の刺繍紋などを入れたりします。
それはあくまで祝いの席には少しは改まった姿で行こう。それが日本では紋服という形で残っているのです。
それをそもそもなぜ紋を入れなければならないのかなどと開き直られると、先人の残してきた伝統文化の否定ですし、どうぞお好きにというしかありません。
しかしそもそもこんなことになるのは売り手の問題で、売る側に知識や常識が無いから何でもありの世界になって行きます。
こうしたことを糺そうと注意をするとキモノ警察なることばで噛みついてくる人もいますので、私は近頃は達観して最近のキモノへのみなさんの考えをみているだけにとどめています。
先ほどの色無地の衿のことでも何の違和感なく受け入れる人も少なくないですし、逆に従来からの常識でものをいう人が控えている気配があります。


私は何度も従来から言ってますが、どの国の衣装にも晴れと褻があって、それを時と場所で変えていきます。それがその国の常識です。だから特に晴れの席でのキモノの着姿をそれなりにしていれば褻の席での衣装に口ははさみません。

ただ近年売り手がそうしたメリハリを知らないせいかごっちゃになっていることは否めません。
この間の将棋の大きな1戦での姿でも、昔は黒門付きで指したものですが、この間の姿はお洒落着でしたし、袴はどうやら袷用のようでした。

私なら違うものを薦めるなと思ったものですが、これなども晴れと褻が混在している例です。
メディアも知識がないから何も言えません。結局売り手がどんな時にどんな姿で行くのがが応しいかという知識がないのか、経験不足なのかわかりませんが、せめて夏用の絽袴を付けてもらいたかったですね(そうだったとしたら謝っておきます)。

売り手が着ないで売ることばかりになっていると、何でも売ればいいという事になり、お客様に恥をかかせることにもなりかねませんこと。

プロがプロらしくあれとつくづく思うこの頃です。

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