泰三四方山話 

カテゴリー:

私は考えて見るとこの3月で昭和47年にこの業界にはいって丸49年。4月からは50年目に入ります。業界として絶好調の最後の方に業界人となり爾来色々なことを経験してまいりましたが、そういうことを書き留め本を出したらどうかと言う声も時々あるのですが、誇らしげに自伝のごとく描くのは嫌ですし、ある意味防戦の一途だった苦しい状況を別に自慢して書きも出来ないし、ゴーストライターを使えば直ぐ作れるというのも嘘くさいのでずっと断ってきたのですが、50年間にあったことを順不同で思い出話、四方山話として書き留めたら私自身の使命であるキモノ文化の継承になにがしかのお役に立てるかもしれないと思い、気が向いた時に書いていこうか念頭に当たって思ったわけです。ですからあまりそんなに私生活の話は書きません。
もとより文才もありませんし、面白おかしく書く才能もないので ただの文字の羅列になることだけはお断りしておきます。100話位は書いてみたいです。
ただ毎回はアップせずにかためて発表しようかと考えています

第一回はかんたんに生立ちを記しておきます。

昭和24年4月京都市で生まれました。
祖父は黒染め炊き染め(浸染)を営んでおり、その長男の先代泰三の長男として

謹賀新年

カテゴリー:

新年あけましておめでとうございます。
昨年は格別のご贔屓を賜り心から御礼申し上げます。

さて昨年はコロナ禍の影響で、ただでさえ消費税アップで2019年秋から景気は低迷していたところに追い打ちを書けて実需の大幅減に苛まれただでさえ低迷していた生産現場を直撃し、益々冷え込んでいるわけで、生産量の減少と共に廃業に追い込まれたり引退していく人が一段と増えていくだろうと予想されていて、まさに業界として底割れ状態においこまれています。
ただ私はキモノへの底堅い需要はあると信じており、富裕層の可処分所得は増加しているのですから、キモノを着る機会が復活すれ場需要はある程度復活するだろうと信じているのでこの1年を堪え忍べば黎明が見えると思っています。
産地の方々には是非知恵を出して生き残っていただきたい物です
ただし消費者目線のない商いはこの際淘汰された方が良いでしょうな。

廃業、転業、引退?

カテゴリー:

ここのところこの業界の良い話が無く残念ですが仕方ありません。

実は過日京都の南座に恒例の顔見世興行に行ってきたのですが、今年は異常事態とは言え、キモノ姿もとても少なく、男のキモノ姿は私1人でしたし、かつての華やぎはなく、とびらも開けっ放しで、まさに今年を象徴する寒々しい顔見世でした。

今年キモノが売れていないという原因は新型コロナヴィールス騒ぎで、キモノを着て行く背景がほぼ消滅したことが大きいと思います。

キモノを着ることが好きでそれなりのキモノを買うことも辞さない方はたくさんおられますから、コロナ禍の経済情勢とも確かに関係はあるでしょうが、その気Mンを着て行きたいという場、背景が無いと買いたいという需要喚起にならず、そうした背景の復活が来年待たれれるところです。

しかし残念ながら今の政治では安心安全を担保するまでに相当時間を要すると思いますし、それまでに経済状態が一段と困窮し、現場を去るものが加速度的に増えて行くでしょう。
今年だけでも多くの売り手(例えばが特に近年キモノ好きが高じて販売に手を出した女性たち)が軒並みやめていますし、後継者のない零細な専門店もしかりです。

当然ですが売れていないと生産ができませんし、キモノも帯も現場は仕事がなく、職人さんの廃業が今後も続きそうで、すでに悉皆屋が職人の借りあいをせざるを得ないような状況に追い込まれています。


問題は来年の後半だと思いますが、需要がワクチン効果などで回復すれば良いですが、おもわしくなく感染者がまだ増えるようなら、もしかしたらキモノという平和産業の終焉を見ることになるかもしれませんが、先人にも何度もピンチがありましたが乗り越えて現在があるわけで、知恵を出して頑張ればまだまだ未来はあると信じて頑張りたいものです。

1つだけ言えるのは作り手を利用ばかりして敬意を払わない、あるいはとんでもないものを高く売りつけようとする業者に未来などありません。私の約50年の歴史の中ですべて倒産しました。

着る機会

カテゴリー:

この間の日曜日に私がお稽古している新内節の演奏会が東京の神楽坂であり、無事終了したのですが、今回はこんな時期でもあり師匠や上調子の三味線のお弟子さんも来ていただくのに不安なことだったと思いますが、今のところ何でも無いようで安堵しております。

当日のことはフェースブックにアップしております。

この会をお客様や友人知人が見においでいただいたのですが、お客様は皆さん今までにお世話したキモノや梅垣さんのヌボーをお召しになっておいでいただいたのですが、皆さん大変お似合いでしたし、異口同音にこんな機会でもなければキモノを今年は着ないとおっしゃっていました。
つまりキモノという文化にとって如何にその背景のほとんどの伝統文化が大切かと言うK都だろうと思います。
そう考えるとキモノ普及はすなわち伝統文化の啓蒙とその行く末と大きな相関関係があると申せましょう。
国にあまり期待も出来ないですが、伝統芸能の普及には是非尽力して欲しいものです。
わざわざおいでいただいた方々にはこの場をお借りして改めて御礼申しあげます。

文化のパトロン

カテゴリー:

キモノは日本固有の文化であることはだれしも異存のないところです。

しかしコロナ騒ぎ以前にすでに全体の生産数量がインクジェットでの生産も含めて、最盛期、昭和46年(1971年)に比べて2%強まで落ち込んでいたのが、このコロナ騒ぎで多分1%を割り込んでいるだろうと予想され、特に本手描き友禅のキモノの生産は悲惨な状況でしょう。
心配するのは来年辺り引退や廃業が大幅に増え、友禅の分業制の生産体制に齟齬を来すような事が起きないかと心配です。
今年は異常とは言え、本手描き友禅の生産体制が続くにはそれだけの需要が必要であることは何時も申し上げているとおりです。

かつては富裕層が高級なキモノを間違いなく買っておられましたし、それに応えられるようようつくりても勉強しましたが、今はそうとはいえないし、叙勲で参内するときでも平気で貸し衣装の色留で済ます時代ですから、そういう人達がパトロンとはなりえず、結局キモノを買って頂ける方々すべてがパトロンと言うことです。

ですから益々売り手の存在が重要視されるのですが、売り手が素人の様な状況ですし、
また肝心の作るモノもこの先熟練の職人の引退で、かつてのような作品が作れないということも間違いないわけですから、いわば劣化する文化の継承は問題があります。
そんなことを最近悩むのです

月別 アーカイブ