御礼

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第9回泰三の会も無事終了し新しいお客様も含め予定のお客様は全員お見えになりました。

私どものようにすでに店が無い訳ですが、泰三の作品や梅垣さんの帯のファンでいて下さる方々がまだまだおいでになりますし、今しばらくはそうした方々のためにも老骨に鞭打って頑張らねばならないと再認識させて頂きました。

名古屋や関西方面の方々のために京都でも展示会として販売会を開催させて頂こうかなと思案しております。

私や梅垣さんが目指すシンプルかつ華やかな感性を求める方々はまだまだ少なくないと思いますし、迷うことなく今までの感性を貫いていこうと考えています。

フォーマルにきものは全然売れないと言う人がいますが、それは作っているものが、消費者が求めている物とかけ離れているからでしょう。

需要としてはやはり祝いごとに着ていけるキモノが一番なのですが、洒落物の時代だと称して安物ばかりにひた走る輩がいますが、必ず失敗するでしょうね。

かつて程、加工度の重い豪華なきものは売れにくくとも、上品な訪問着代わりになる付け下げなどへの需要は少なくないと思いますが、それが分からない輩は違う物ばかりこしらえるので益々売れないのです。

私は20年前に製造小売りへ舵を切ったのでお客様の声が直接聞こえるのでどんなもの
どんな色をお好みかという事を物作りに反映させることができるのですが、今のオール委託で商う専門店などは、何を作れば売れるかということが分かっていないし、作り手も暗中模索なのです。

作り手と売り手が上手くかみ合っていないので、作り手のリスクばかりが増大し、物が作れなくなってしまいます。自分の仕事に命を掛けるつもりならもっと仕入れリスクを取って自分の好きなものを売るという姿勢にならなければと思いますし、それこそが専門店です。
作り手も自ら小売りをしないと食べていけないなどとよくぼやいて、私を羨ましそうに言いますが、本当にやるなら、それなりの戦術や作戦が要りますし、準備期間が必要です。
結局高級品の世界でSPAを敢行したのは私1人でしたが、20年前にいきなり始めたように思われていますが、その5年くらい前からアンテナショップを東京に出すことは計画していましたし、作り手が生き延びるための方策は確かに製造小売りですから、キモノ業界の諸悪根源の室町の大手問屋をすっ飛ばして流通の短絡化に是非チャレンジして欲しいものです。

私は私事で12月に東京に参りますので、もしかしたら年内最後の展示会を開催する事になるかも知れません。

大分冷え込んできましたのでコロナも心配ですが、お風邪召しませんようにご自愛下さい

超減産

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昨年秋に消費税が上がってから、キモノ市場は一段と消費不況に陥っていたところに、今年の騒ぎで、とんでもない状態となって、秋口からやや回復の兆しもあるようですが、全体的に、とんでもない需要減で推移しています。
当然ながら新規生産に悪影響を与え、かつてない考えられないほどに超減産模様で、来年からの生産に暗い影を投げかけております。

手描き友禅の生産現場では維持化給付金で首のつながった職人さんたちも、高齢者が多いだけに来年は何の手当もなければ、仕事がほとんどない状況だけに、この辺で切りを付けようという人が必ず出てくるでしょう。

又問屋などで余剰な人員を抱えているところも雇用調整金の期限が切れる年内以降、相当なリストラが断行されたり、自分から辞めて行くものも増え、企業そのものも賃貸収入があるようなところ、つまり辞められる環境のあるところも今までの本業に見切りをつけるところが必ず出てくると思います。

そうやって淘汰されながら超縮小した市場規模に合ったサイズに合わせて行くのでしょうか。

先月白生地の2大生産地、丹後が1万反、長浜が450反という1か月あたりの生産統計が出ていましたが、まさに産地存亡の危機です。

以前にも書きましたが、丹後は最盛期1か月に83万反、長浜が15万反ほど生産していました。

あまりの減りように開いた口が塞がらないという状況です。
新規生産があまりにも減っている証左です。特に上物の生産は微々たるものです。

ただ新規の生産が仮に止まっても、この業界の抱えている余剰在庫は半端ではありませんし、当分の間は市場から無くなってしまうという事はありません。
ただ選択肢がだんだん減っていくだろうと思います。

これは単に手描き友禅の世界だけではなく、貸衣装用のキモノを作っている業者でも赤字のところも多いようで、黒留袖の過半数の生産をしていた業者の廃業が聞こえてきたりしますが、まあインクジェットでの生産で間に合うでしょうし、しばらくは不自由しないでしょう。
完全な生産停止という事はまだもう少し余裕があるとしても、過去に作れていたものが姿を消すという事は現実となりつつあり、誂えならぎりぎり作れるものもあるでしょうが、
もうあとわずかで姿を消す技もたくさんありそうです。
かくいう私でもモノづくりの方向性を変えるつもりで重い訪問着などはもう作りませんから、今あるものでお気に召せば幸いです。
どこかでターニングポイントとなって再び増産に向かうという事があって欲しいですが、その時には職人さんがいないでしょう。
最盛期を知る私としては寂しい思いをしているこの頃です。

泰三の会

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私事ながら3年前に自宅の隣の家から認知症のおばあさんの火の不始末と思われる出火で、当家も類焼し、全焼は免れましたが、梁をやられたので、全壊と同じで、結局修復は叶わず、解体せざるを得ず、それにあたって断捨離をしなければならないわけですが、銀座の店の経営をしながらでは、とてもその時間も取れないし、私や家内の年齢のこともあって、1昨年の7月末で閉店を決断したのですが、私どもを頼りにしてただいていたお客様も少なくありませんので、1昨年の9月から以前の店のすぐそばにある銀座東武ホテルの地下の会議室のような部屋を、ホテル側のご理解もあって、私と家内だけの手作りの小さな規模の展示会を、2、3か月に一度開催することで、種々のご期待に添えるように尽力しております。
昨年の秋は2人共に健康上の問題があったりしましたし、今年はコロナのせいで思うに任せませんが、今度の17日、18日の会で9回目を迎えます。

今回は梅垣さんのわけありの帯も含めてセールになっております(一部除外品あり)。

私は閉店の時点で廃業も視野に入れていたのですが、応援して下さる方々もおられますので、単に作り手としてだけでなく、梅垣さんの帯も含めて、本物を一人でも多くの方々に見て頂くこと、お買いあげ頂くことで微力ながらキモノ文化継承の一助となりたいと思っております。まあぼちぼちですが。

梅垣さんの帯

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4連休が終わり京都にもそれなりに観光客が入洛しそれなりににぎわったようですが、やはり外人観光客が戻るまでは、観光関連も飲食業も厳しいようです。

キモノ業界などはGO TO キャンペーンなどの恩恵はほとんど関係がなく大きく需要が落ち込み、特に手描き友禅のものは当然のごとく生産状況は過去に例のないほどの激減状態です。

予想以上に高齢の職人さんの引退が早まりそうな状況で、私がずっと危惧している生産上の大問題が思っていた以上に早く訪れそうな気がします。しかし中には最後の1軒になるのはそうとう先だという人もいますが、少なくとも上物を作れる職人さんは非常に少なく、良いものほど先に作れなくなるだろうという事は間違いないでしょう。

そのことは西陣とて同じことで、中でも泰三がお世話になっている梅垣織物さんの帯の中でも、引き箔の素晴らしい帯ほど作れなくなる現実がすぐ目の前まで来ているのです。

その梅垣さんの作品を今までずっとお勧めしているわけですが、私が銀座の店を閉めてから東京や首都圏で恒常的に見られる拠点がなく非常に残念な事態でした。

それが来月辺りから、日本橋三越の特選売り場に置いてもらえる道ができそうで、私自身ほっとしています。

あのデパートは特選には老舗のKとかTとKの帯ばかりが置いてあって、それよりセンスがよくて価格も値打ちある梅垣さんの帯が置いてなかったのは残念でしたが、これからは見る機会ができて喜ばしく思います。
三越はああだこうだと言ってKのものなどを勧めるでしょうが、昔ならいざ知らず、今では明らかに梅垣さんのものが上質です。

梅垣さんのHPに出ているものを三越を通じて取りよせることもできると思います。
実際に売り場を確認してまたお知らせします。

4連休

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4連休が終わり、東京からの人の動きが増えたことやGO TO キャンペーンの成果もあって京都も久々に多くの観光客でにぎわったことはご案内の通りです。

しかし巷間指摘指されているように、せっかく減ってきた感染者が再び増加していくのではないかと危惧されていて、高齢者の我々は3蜜を避けた行動をして居りました。

ただにぎわったのは飲食宿泊関係で、物販は大したことが無いという声が聞こえてくるのは、その高齢者が動かないというところにも原因があるようです。

キモノ業界でも色々店外催事をされても集客がいまいちのところが多いようで、苦境は続いています。

キモノを今年買わない人の言い訳は着て行く場所や機会が無くなったということです。

近年キモノを普段着的に着る人も増えてはいますが、今も昔もキモノを着る動機は晴れの席での装いなのです。

ところが今年は婚礼も種々の祝い事もすべて中止、あるいは観劇などの着る動機も、最近やっと活動し始めたとは言え、ほとんど中止でしたし、特にキモノ着用に大きな影響のある茶道の稽古が大半止まっていたことは痛手でした。

果たしてどのように経済が回復していくかはわかりませんが、こうしたことをきっかけに文化はお聞く変質し、キモノの文化もその潮流を免れないだろうと予想されます。心配なのは生産現場の悲惨な状況です。

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